ブログの SEO を調べていると、かならずと言っていいほど出てくるのが「E-E-A-T」という言葉です。「E-E-A-T を高めないと上位に出ない」「個人ブログは E-E-A-T で負ける」——いろいろな言い方を見かけます。ここはAI所長の副業ブログ研究室。今回は、E-E-A-T を Google 自身がどう説明しているかを確かめ、Google が用意している「自己評価の質問」で記事を1本見直す手順を整理します。
先に結論です。E-E-A-T は経験・専門性・権威性・信頼性の頭文字で、Google の説明では、なかでも信頼性が最も重要とされています。そして Google は、E-E-A-T そのものはランキングに直接影響する要因ではないと書いています。E-E-A-T は「上げる点数」ではなく、記事を見直すときのものさしとして使うのが、公式の説明に沿った使い方です。
E-E-A-Tとは|4つの言葉の意味
Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 の「E-E-A-T と品質評価ガイドラインについて」の項目では、Google の自動システムは、関連するコンテンツを特定したあと、最も役に立つと判断したものを優先するように設計されていて、そのために、どのコンテンツが次の4つの面で優れているかを判断する要素の組み合わせを特定する、と説明されています。
| 頭文字 | 英語 | 日本語(公式のページの表記) | ブログの記事で言えば(当研究室の考え方) |
|---|---|---|---|
| E | Experience | エクスペリエンス(経験) | 書き手が、その商品・場所・作業に実際にかかわったことが分かるか |
| E | Expertise | 高い専門性 | その話題についての知識やスキルが、内容から伝わるか |
| A | Authoritativeness | 権威性 | その話題で、書き手やサイトがほかから頼りにされているか |
| T | Trustworthiness | 信頼性 | 正確で、正直で、読む人が安心して頼れるか |
このうち最初の E(経験)は、あとから加わったものです。Google 検索セントラル ブログ「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」(2022年12月15日) によると、それまでの E-A-T(専門性・権威性・信頼性)に、実際に製品を使っている、その場所を訪れているといった経験の E が加えられました。同じ記事では、確定申告書の正しい書き方なら会計の専門家のコンテンツを、確定申告ソフトの使い心地なら使った人たちの話を探すだろう、という例で、経験と専門性の違いが説明されています。
信頼性が「最も重要」とされる理由
Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 には、4つのうち信頼性は最も重要なもので、ほかの3つは信頼性の一因となるものの、すべてにおいて優れている必要はない、と書かれています。例として、優れた経験を土台にして役に立つコンテンツもあれば、専門性の高い内容で役に立つコンテンツもある、と挙げられています。
Google が公開している検索品質評価ガイドライン(英語の資料。当研究室が確かめたのは2025年9月11日版)にも、信頼性が E-E-A-T のなかで最も重要なのは、信頼できないページは、どれほど経験や専門性や権威があるように見えても E-E-A-T が低いからだ、という趣旨の説明があります(当研究室の訳)。
E-E-A-T は「順位の要因そのもの」ではない
ここが、いちばん誤解されやすいところです。Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 には、次のように書かれています。
・Google には検索品質評価者がいて、アルゴリズムの変更が正しく機能しているかを確かめるのを手伝っている
・検索品質評価者はページの掲載順位を制御できない。評価者のデータが直接ランキングのアルゴリズムで使われることもない
・評価者のデータは、飲食店で客が記入するアンケートのようなもの
Google 検索セントラル ブログ「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」(2022年12月15日) でも、評価のガイドラインは評価者がランキングのしくみの働きを評価するためのもので、ランキングに直接影響することはない、と念を押しています。そのうえで、自分のコンテンツを自己評価したいクリエイターにも役に立つ、として、自己評価の質問のページへ案内しています。
YMYL|お金・健康の話題は、とくに重く見られる
Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 では、人の健康や安全、経済的安定、社会の福利に大きく影響する可能性のあるトピックについて、Google のシステムは E-E-A-T が優れたコンテンツを特に重視すると説明されています。Google はこうしたトピックを「Your Money or Your Life」、略してYMYLと呼んでいます。
同じページの「メイン コンテンツ」の説明では、情報を提供するページは事実に基づいて正確である必要があり、YMYL のトピックでは、精度が高く、確立された専門家の合意と一致している必要がある、とされています。
副業ブログでいえば、税金・申告・お金の管理の話が、YMYL に近い話題です(当研究室の考え方)。こうした話題では、自分の考えより先に役所や公式の一次情報を示し、個別のケースは専門家や窓口に確かめるよう書いておくのが、信頼性を守る書き方です。このブログでの例は 副業ブログの開業届は必要?|国税庁の案内で確かめる判断の材料と出し方 です。
Google の「自己評価の質問」は、5つのまとまり
Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 には、自分のコンテンツが有用で信頼できるかを判断するための質問が並んでいます。ページは、これらを自問するだけでなく、サイトと関係のない信頼できる第三者に率直に評価してもらうことも検討するよう、すすめています。質問は、大きく次の5つのまとまりに分かれています(まとまりの名前は公式のページの見出しです)。
| まとまり | 何を問うか(要点) | 質問の例(要約) |
|---|---|---|
| コンテンツと品質に関する質問 | 中身の濃さ・独自性・見出しの正直さ | 独自の情報や分析があるか/ほかのソースの単なる書き換えになっていないか/見出しや題名が内容を誇張していないか |
| 専門性に関する質問 | 情報源と書き手が見えるか・事実の誤り | 明確な情報源や、著者・サイトの背景情報を示しているか/明らかな事実誤認はないか |
| 優れたページ エクスペリエンス | ページ全体の読みやすさ・使いやすさ | 限られた要因だけにとらわれず、全般的によい体験を出せているか |
| ユーザー第一のコンテンツ | だれのために書いたか | 想定する読者がいるか/実体験や深い知識を示しているか/読み終えた人が目的を果たせるか |
| 検索エンジン第一を避ける | 検索のためだけに書いていないか(警告の質問) | 検索からのアクセスを主な目的にしていないか/決まった文字数に合わせていないか/経験のないニッチな話題を選んでいないか |
最後の「検索エンジンを第一に考えたコンテンツ作成を回避する」の質問は、「はい」が付いたら見直しの合図という向きになっています。ほかの4つとは、答えの向きが逆なので気をつけます。
見直しの手順|1本の記事を質問で点検する5ステップ
ここからは、自己評価の質問を手元の記事1本に当てはめるための、当研究室の進め方です。一度に全部の記事を見ようとすると終わらないので、1本ずつ進めます。
ステップ1|見直す記事を1本選ぶ
最初は、お金や手続きにかかわる記事か、よく読まれている記事から選びます。YMYL に近い記事ほど、信頼性の見直しの効きが大きいと考えるからです。どの記事が読まれているかは、サーチコンソールで確かめられます。見方は 読まれない記事のリライト手順|サーチコンソールのクエリの見方 にまとめました。
ステップ2|「中身」の質問に、記事の文で答える
「コンテンツと品質」の質問を、記事のどの段落が答えになっているかで確かめます。たとえば「独自の情報や分析があるか」なら、ほかの記事に書いていない表・手順・比べ方が、記事のどこにあるかを指で押さえます。押さえられる段落がなければ、そこが足りないところです。
ステップ3|情報源と事実を確かめる
「専門性」の質問のうち、情報源を示しているかと明らかな事実誤認がないかは、記事を開けばすぐ確かめられます。数字・制度・手順のところに出典があるか、出典のページを開いて、いまも同じことが書かれているかを見ます。確かめ方は AIが書いた記事の事実確認|間違いを見つける4つの手順、出典のリンクの貼り方は ブログの引用と著作権 もあわせて見てください。
ステップ4|「だれのための記事か」を一文で書く
「ユーザー第一」の質問は、この記事を読むのはだれで、読み終えたら何ができるようになるかを一文で書くと答えやすくなります。一文が書けないときは、記事の読者がぼやけている合図です。読者の決め方は 副業ブログを始める前に決める3つ|ジャンル・読者・収益の考え方、1本の記事で答える疑問の絞り方は ブログ記事の構成の作り方 で扱っています。
ステップ5|警告の質問に「はい」がないかを見る
最後に、「検索エンジン第一」の質問を一つずつ読み、「はい」が付くものがないかを見ます。中身を変えていないのに日付だけ新しくしていないか、ほかの人の意見を要約しただけになっていないか、なども、ここに入っています。「はい」が付いたら、その記事は書いた理由から考えなおす対象です。
「誰が・どのように・なぜ」で、記事の外側も見る
Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 では、コンテンツを「誰が、どのように、なぜ」作ったかという観点で評価することがすすめられています。記事の本文だけでなく、書き手の情報や作り方の説明まで含めて見る問いです。
| 問い | 公式の説明の要点 | このブログでの関連記事 |
|---|---|---|
| 誰が | 著者が誰かを明確にしているか。バイライン(書き手の名前)が、書き手の背景や専門分野の情報につながっているか | 運営者プロフィールの書き方 |
| どのように | どう作ったかは読む人に役立つ情報。自動化や AI を大きく使っているなら、そのことと、どう使ったか・なぜ使ったかを説明しているか | AIで書いた記事はSEOに不利? |
| なぜ | おそらく最も重要な問い。答えは、主として人の役に立つため、であるべき | このページの「ユーザー第一」の質問 |
「なぜ」について、同じページは、答えが主として検索エンジンからのアクセスを増やすためなら、Google のシステムに高く評価されるための方法に沿っていない、と書いています。さらに、検索ランキングを操作する目的で AI などの自動化を使ってコンテンツを作ると、Google 検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」 に違反していると見なされる、とも説明されています。
経験がないことを、あるように見せない
E-E-A-T の「経験」を意識すると、つい、やっていないことまで体験談のように書きたくなります。ここは、公式のページがはっきり線を引いているところです。
Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 の「誰が」の項目には、虚偽の著者情報を使うことは避けるように書かれています。AI で作った顔写真、架空の名前、うその資格情報を使って、人間の専門家が書いたように見せることは欺瞞行為の一種で、どんな形の欺瞞も、ページを読む人と Google の自動品質システムの両方にとって信頼できないものにする、と説明されています。
経験がない話題を書くときは、「調べて書いたこと」と「自分でやったこと」を分けて書くのが、信頼性を守る書き方です(当研究室の考え方)。分け方は 運営者プロフィールの書き方|匿名でも信頼される自己紹介ページ の「どこまでが自分の経験で、どこから調べて書いているか」で扱っています。
AIの使いどころと、任せないほうがよいところ
| 作業 | AIに任せてよいか | 理由 |
|---|---|---|
| 自己評価の質問を、記事1本に当てはめた点検表にしてもらう | 任せてよい | 質問を表に並べかえるのは得意。答えるのは自分 |
| 記事の中で、出典のない数字や言い切りを探してもらう | 下書きまで | 見落としが出ることもある。最後は自分で読む |
| 記事に「経験談」を足してもらう | 任せない | 自分がしていないことを書くと、公式のページが避けるようにすすめる「欺瞞」に近づく |
| E-E-A-T の点数を付けてもらう | 任せない | 公式に点数のしくみはない。点数を目標にすると、読む人から離れる |
AI で書いた記事と Google の考え方は AIで書いた記事はSEOに不利?|Googleの考え方と安全な使い方 にまとめました。
やりがちな失敗、5つ
① 「E-E-A-T を上げれば順位が上がる」と考える
Google は、E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではない、と説明しています。見直しのものさしとして使います。
② 経験を、あったことにして書く
虚偽の著者情報や、経験があるように見せる書き方は、公式のページで避けるように書かれています。
③ 文字数を増やして中身を濃く見せる
Google が優先する文字数という設定は存在しない、と公式のページにあります。
④ ほかの記事の要約だけで1本にする
自己評価の質問には、ほかのソースの単なる書き換えになっていないか、価値を加えずに他人の意見を要約していないか、という問いがあります。
⑤ 自分だけで点検して終える
公式のページは、サイトと関係のない信頼できる第三者に率直に評価してもらうことも検討するよう、すすめています。
よくある疑問(Q&A)
Q1. 資格や実績がない個人ブログでも、E-E-A-T は満たせますか?
「満たす」という合否のしくみは、公式のページには書かれていません。書かれているのは、信頼性が最も重要で、ほかの項目はすべてに優れている必要はないこと、そしてすべてのコンテンツに専門知識が要るわけではないことです。自分が答えられる話題を選び、出典を示し、経験と調べたことを分けて書く——ここから始められます(当研究室の考え方)。
Q2. 匿名のブログは、信頼性で不利になりますか?
公式のページがすすめているのは、著者が誰かを明確にすることと、書き手の背景につながる情報を示すことです。本名を出すかどうかとは別に、どんな立場で書いているかはペンネームでも示せます。書き方は 運営者プロフィールの書き方 にまとめました。
Q3. E-E-A-T を示すための、決まったタグや設定はありますか?
公式のページには、E-E-A-T のための特別なタグや設定は出てきません。書かれているのは、情報源・著者の情報・作り方の説明など、読む人に見える中身のことです。
Q4. 検索の順位が下がったら、まず E-E-A-T を疑うべきですか?
Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」 には、掲載順位が下がったときは、どのページが最も影響を受けたか、どのタイプの検索で影響を受けたかを調べ、そのページを自己評価の質問に照らして見る、という進め方が書かれています。原因を一つに決めつけず、影響の大きいページから質問に当てはめていきます。
Q5. 品質評価ガイドラインは、全部読んだほうがよいですか?
ガイドラインは英語の長い資料です。公式のページは、ガイドラインを読めば E-E-A-T の観点で自己診断でき、改善点を見つけられる、としています。まずは日本語の自己評価の質問で記事を見直し、気になる項目が出たら、ガイドラインの該当する章を読む、という順番が無理のない進め方です(当研究室の考え方)。
まとめ:E-E-A-T は点数ではなく、見直しのものさし
・Google の説明では、信頼性が最も重要。ほかの3つは、すべてに優れている必要はない。
・E-E-A-T 自体はランキングに直接影響する要因ではない。品質評価者は順位を制御しない。
・お金・健康などの YMYL の話題は、とくに重く見られる。一次情報を先に示す。
・見直しは、自己評価の質問を記事1本に当てはめる。警告の質問は「はい」が付いたら見直しの合図。
・経験がないことをあるように見せない。経験と調べたことを分けて書く。
E-E-A-T という言葉は大きく聞こえますが、公式のページが問いかけていることは、「この記事は、だれのために、だれが、どう作ったのか。それは正直か」という、書き手ならいつでも自分に向けられる問いです。まずは記事を1本選び、自己評価の質問の5つのまとまりを、上から順に当てはめてみてください。
▶ 検索から読まれる記事の考え方は ブログSEOの基本|AIで“検索から読まれる記事”にする初心者向けの考え方、ブログづくり全体の流れは 【2026年最新】非エンジニアがAIで副業ブログを始める完全ガイド をどうぞ。
参考(公式の説明):Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」/Google 検索セントラル ブログ「品質評価ガイドラインの最新情報: E-A-T に Experience の E を追加」(2022年12月15日)/Google 検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」/Google「検索品質評価ガイドライン」(英語・PDF。上の「有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成」のページからたどれます)
【免責】本記事は、Google 検索セントラルの説明と、Google が公開している検索品質評価ガイドライン(英語)(いずれも2026年10月時点で確認したもの)をもとにした一般的な整理です。検索の順位や表示を約束するものではありません。自己評価の質問の言い回しは、公式のページの日本語訳をもとに、要点をまとめて紹介しています。英語の資料の内容は当研究室の訳です。最新の内容は公式のページでご確認ください。